いそのたかみ@鷹巣堂のアナログゲームブログ

同人ゲームの制作・販売を行なっている鷹巣堂のブログです。

銃・病原菌・ダイヤモンド製作記 〜その2〜

こんにちは。鷹巣堂のいそのたかみです。今回も引き続き、銃・病原菌・ダイヤモンドを制作したときのお話をしたいと思います。

とりあえずジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」というタイトルからゲームを思いついたのはいいものの、どのようなシステムにすればいいのかはまったくの未知数です。
 
そこで、とりあえず100円ショップに行ってトランプを買い、試しに作って遊んでみることにしました。

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数字が1〜4までのカードは兵士カード、ジョーカーを病原菌としてみました。
 
プレイヤーがお互いにカードを出し合って数字が大きいほうが勝ち、勝った枚数分のダイヤモンドを手にすることができるというルールで試してみましたが、あんまりおもしろくないんですよ。

Eカードに似ている?

 
やってみると賭博黙示録カイジに出てくるEカードのようだと気が付きました。

皇帝側は市民4枚と皇帝1枚を持ち、奴隷側は市民4枚と奴隷1枚を持ち、奴隷は市民に負けるけれど皇帝に勝つことができる、というゲームです。
 
あれも昔友達同士で遊んでみたことがあるんですが、イマイチ面白くないんですね。
 
皇帝を奴隷で討つというだけでは、緊張感がなくてただ間延びした勝負になりがちなんです。
 
それこそカイジのように、命でもかかっていれば違うんでしょうが、相手がどこに何を出すのかを決めようとしても、単なる運否天賦では考えるだけ無駄ですよね。
 
そこで、単に勝敗を決めるだけでなく、場に鉱山のカードを並べてみることにしました。
 
鉱山ごとに産出されるダイヤモンドの数が違うので、どこにどの兵士カードを置くかを戦略的に考えることができます。
 
さらに、病原菌は最強カードではなく、(鉱山に誰もいなくなってしまうので)全カードと引き分けにしたらどうかと思いつきました。
 

さらに改良は進む

テストプレイしてみると、確かに悩む(悩んでも楽しい)要素が増えたんですが、勝っているプレイヤーが5個の鉱山に病原菌を置いてしまうと、ほぼほぼ逆転の目がなくなることに気が付きました。
 
そこで、1のカードのみ病原菌に勝つことができる、とルールを変更。
 
このおかげで、5枚の手札それぞれに三つ巴の様相がでてきました。
 
 
リードしているプレイヤーは、ダイヤモンドがたくさん溜まった鉱山を取られたくない。
 
ただ、そこで病原菌を置くと、1のカードで取られるかもしれない。
 
4を置いたら、逆に病原菌で引き分けにされ、1〜3のカードの勝負で負けるかもしれない。
 
逆にこちらが病原菌を置くと相手が予想して1を置いてくるから、裏をかいて2のカードで勝てば他の鉱山でもボロ勝ちが狙える。
 

ボドゲ会でテストプレイをしたところ、評判は上々で、ルールにも抜けがなさそうだったので早速これを商品化することにしました。

次回は、商品化するためにカードのデザインをしたときのお話をしたいと思います。